フォトギャラリー(古代エジプト)

母なるナイルに育まれた古代エジプトでは,ナイルを行く船は最も重要な交通手段でした。
ナイルを下るときはオールを使って漕ぎ,上るときは北風を受ける帆を広げて船を進めていました。
このことはヒエログリフ(象形文字)でも表わされており,
北へ旅することを表すヒエログリフは帆をたたんだ船で,
南へ旅することを表す文字は帆を張った船で表現されています。

古代エジプト人は,毎日変わることなく繰り返される太陽の運行を永遠の秩序ととらえ,
太陽神ラーとして信仰していました。
ラーは,船に乗って天空と冥界を移動すると考えられており,
太陽神と同一視されていた古代エジプトのファラオも船に乗って永遠に航行を続けると考えられ,
その様子は王墓内の壁画などにも頻繁に描かれました。
また,貴族たちは,太陽神の永遠の航行に参加することは,永遠の存在と生命を得る方法だと考え,
王のように永遠の航行を続ける太陽の船の乗組員になることを願い,自分たちの墓にも船の絵を描かせました。

模型の船
木造の模型がつくられ,墓に収められていました。
ツタンカーメン王墓
船に乗ったスカラベが描かれています。
ラメセス9世墓
神々の乗った船
ハトシェプスト女王葬祭殿
航海を航行する大型の交易船
ルクソール神殿
祭のための聖船
レクミラ墓(貴族の墓)
ナイルを航行する大型帆船
センネフェル墓(貴族の墓)
アビュドス巡礼の様子
ナクト墓(貴族の墓)
パピルスの舟に乗り,ナイルで狩りをすることは,貴族の楽しみの一つでした。
メンナ墓(貴族の墓)
ナイルの舟遊び
メンナ墓(貴族の墓)
神々の前に向かう船